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映画『国宝』ネタバレ考察|糖尿病で吐血するの?半二郎(渡辺謙)の死因は?

映画『国宝』ネタバレ考察|糖尿病で吐血するの?半二郎(渡辺謙)の死因は?

まりん

40代/高齢出産ママ/薬剤師/田舎育ち/鉄剤ドリンクが手放せない/うさぎ好き/お布団でゴロゴロするのが幸せ/まったり穏やかに暮らしたい

映画『国宝』ご覧になりましたか?

歌舞伎の世界を舞台に、

壮絶な人間ドラマと

芸道への執念を描いた

2025年の話題作です。

本記事では、

登場人物・花井半二郎(渡辺謙)の

病気と最期に焦点を当て、

「なぜ吐血したの?」

「糖尿病で亡くなったの?」という

疑問点に、

薬剤師の経歴を持つ筆者が

医学的な視点も交えて徹底考察します。

正直、難しい話は苦手なので、

医療の知識がなくても

なるべく分かりやすい内容を心がけました。

ぜひ最後までお読みくださいね!

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【ネタバレ注意】映画『国宝』あらすじと半二郎(渡辺謙)の最期


映画『国宝』は、

任侠の家に生まれた主人公・喜久雄(吉沢亮)が、

歌舞伎の名門・花井家に引き取られ、

芸の道に人生を捧げる姿を描いています。

喜久雄を引き取った半二郎(渡辺謙)は、

歌舞伎界の重鎮。

彼の実子・俊介(横浜流星)と喜久雄は、

兄弟のように育ち、

やがて舞台でしのぎを削るライバルとなります。

物語の終盤、半二郎(渡辺謙)は

長年の病に苦しみながらも「花井白虎」襲名披露の舞台に立ちます。

しかし舞台上で突然血を吐いて倒れ、

その後帰らぬ人となってしまいます。

この衝撃的な最期の描写が、観客に強い印象を残しました。

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糖尿病で吐血することはあるのか?

糖尿病そのものが、直接吐血を

引き起こすことは、非常に稀です。

なぜなら、

糖尿病は主に血管や神経にダメージを与える病気で、

消化管からの出血(吐血)は通常、

胃や十二指腸の潰瘍食道炎などが

原因だからです。

ただし、糖尿病が重症化すると、

免疫力の低下や血流障害が起こりやすくなります。

その結果、消化管の粘膜が傷つきやすくなり、

潰瘍や炎症が起こることがあります。

これが悪化すると、

まれに吐血を引き起こすケースも報告されています。

原因吐血の頻度主な理由・背景
糖尿病そのもの非常に稀直接の原因にはなりにくい
糖尿病の合併症まれにあり消化管潰瘍や壊死性食道炎などを合併
一般的な消化管疾患多い胃潰瘍・十二指腸潰瘍・食道炎など

要するに、

糖尿病患者が吐血する場合、

その多くは

糖尿病が間接的に他の消化管疾患を引き起こし、

その結果として吐血する」パターンです。

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半二郎(渡辺謙)の病は糖尿病だけではなかった?死因は膵臓がん?

映画では半二郎の病について、

糖尿病による体調悪化や視力低下が描写されています。

一方、原作小説『国宝』(吉田修一著)では、

膵臓がん」も半二郎の死因として

描かれているそうです。

膵臓がんは進行が早く、

症状が出にくいため発見が遅れがちな病気です。

映画の中で、半二郎が襲名披露の舞台上で

吐血して倒れるシーンは、

糖尿病だけでなく、

膵臓がんの進行の影響があったと

考えるのが妥当だと思います。

半二郎の死は

「糖尿病と膵臓がんの併発」によるものと考えられます。

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膵臓がんで吐血することはある?

膵臓がんで吐血することはありえる

膵臓がんで吐血することは

稀ですが、あり得ます

膵臓がんが進行すると、

腫瘍が周囲の消化管(特に十二指腸や胃)に浸潤し、

潰瘍や出血を引き起こすことがあります。

これが原因で、口から血を吐く

「吐血」が発生することがあります。

吐血の原因主な疾患例膵臓がんとの関係
消化管潰瘍胃潰瘍・十二指腸潰瘍膵臓がんが浸潤すると発生可
消化管腫瘍胃がん・膵臓がん進行時に周囲臓器へ浸潤
血管損傷動脈瘤・静脈瘤破裂膵臓がんが血管を巻き込むと

膵臓がんの末期症状

膵臓がんの末期には、

以下のような症状が現れやすいです。

  • 持続的な腹痛・背部痛
  • 体重減少・食欲不振
  • 黄疸
  • 吐血・下血(消化管出血)
  • 全身の衰弱感

特に、膵臓がんが消化管や血管に及ぶと、

消化管出血による吐血が起こることがあります。

医学的にも、膵臓がん患者の2~3%程度で

消化管出血が初発症状となることが報告されています。

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糖尿病と膵臓がんに関連はあるのか?

糖尿病と膵臓がんには「密接な関連」があります。

糖尿病があると、

膵臓がんの発症リスクが約2倍

高まることが知られています。

逆に、膵臓がんが原因で、

新たに糖尿病を発症する場合もあります。

このため、2つの病気は

「双方向的に影響し合う関係」といえます。

関連性の方向内容
糖尿病→膵臓がん糖尿病患者は膵臓がん発症リスクが高い
膵臓がん→糖尿病膵臓がんがインスリン分泌障害を引き起こす

糖尿病の発症から1年未満は

膵臓がんのリスクが特に高く、

その後も一般の人よりリスクが高い状態が続きます。

つまり、

半二郎のように糖尿病と膵臓がんを併発するケースは、

医学的にも十分あり得るのです。

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糖尿病で視力が悪くなるのは本当か?

糖尿病で視力が低下するのは本当です。

糖尿病は全身の血管にダメージを与える病気で、

目の網膜の細い血管も例外ではありません。

これによって「糖尿病網膜症」という合併症が起こり、

ひどい場合は失明に至ることもあります。

半二郎も目が見えていなくて、喜久雄が手を取って誘導して歩いていたよね

原作では、糖尿病網膜症からの緑内障で目が見えなくなったということらしい

糖尿病網膜症だけではなく、

白内障緑内障

引き起こしやすくなります。

合併症名影響・症状
糖尿病網膜症網膜の血管が障害され視力低下
白内障水晶体が濁り視界がぼやける
緑内障眼圧上昇で視野が狭くなる

糖尿病網膜症は日本人の失明原因の上位にあり、

血糖コントロールが悪い状態が

長く続くほどリスクが高まります。

「よく見えているから大丈夫」と油断せず、

定期的な眼科受診が大切です。

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糖尿病で俊介(横浜流星)のように足が壊死するのは本当か?薬剤師が見たリアル

糖尿病で足が壊死することは、

恐ろしいですが、現実にあります。

糖尿病が進行すると、

足の血管や神経が障害され、

ちょっとした傷や水虫から

感染が広がりやすくなります。

さらに、神経障害で痛みに気づかず、

症状が悪化しやすいのが特徴です。

実際に私が薬剤師として病院勤務時代、

入院病棟に出向く事もあったため、

「足の壊死で切断を余儀なくされた患者さん」を

何人か見てきました。

足の指先やかかとに小さな傷ができ、

それが気づかぬうちに

感染・壊死へと進行してしまうのです。

壊死が広がると、最悪の場合は

足や脚の切断が必要になることが本当にあるんです。

リスク要因結果・症状
血流障害傷が治りにくい
神経障害痛みや異常に気づきにくい
感染症壊死や切断に至ることも

糖尿病患者さんは、

「痛い」とか感じないうちに病が進行していくため、

最初は危機感が薄いです。

その分、怖いんです!

毎日足を観察し、異変があれば

すぐに受診することがとても大切です。

俊介も脚の違和感を感じつつも

放おっておいたという描写がありました。

しかし、切断しないと命に関わると言われ、

しかも、膝下から切断とはかなり広範囲⋯

全く、治療していなかったのか?

不摂生が酷かったのか?

さすがに放置しすぎだし、

春江(高畑充希)も気づかなかったの?

呑気にバナナ食べてる場合じゃない!

と思いながら、観賞しました。

糖尿病は遺伝する?

糖尿病は「遺伝する場合も、しない場合もある」病気です。

1型糖尿病は遺伝の影響が少なく、

2型糖尿病は遺伝と生活習慣の両方が関係します。

種類遺伝の影響発症要因
1型糖尿病遺伝の影響が少ない免疫異常など
2型糖尿病遺伝の影響が大きい遺伝+生活習慣(食事・運動など)

両親ともに2型糖尿病の場合、

子どもの発症リスクは一般より高くなりますが、

必ず発症するわけではありません。

映画で俊介に糖尿病が遺伝した描写は、

血筋のつながり」を強調する演出意図も感じられます。

現実でも、家族に糖尿病患者がいる場合は、

生活習慣に気をつけて予防することが大切です。

まとめ

映画『国宝』は、歌舞伎という伝統芸能を通じて、

人間の生き様と病との闘いをリアルに描き出しています。

半二郎の最期は、糖尿病と膵臓がんという重い病気が絡み合い、

医学的にも十分にあり得る展開です。

糖尿病や膵臓がんの知識を深めることで、

物語の奥行きやキャラクターの苦悩がより鮮明に伝わってきます。

医療の現場で見てきたリアルなエピソードも交えつつ、

映画と現実の接点を考察しました。

ぜひ、映画『国宝』を観た方も、これから観る方も、

健康や命について考えるきっかけにしていただけたら幸いです。

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